東北大学工学研究科の大学院入試(院試)について。
目次
1.はじめに
今回はタイトルの通り東北大学工学研究科の大学院入試についての記事を書こうかなと思います。今この記事を書いているのは9月17日で、大学院入試(院試)が行われたのは8月の28,29,30日でした。結果は無事合格し、来年からは修士1年生になります。(まぁその前に卒論やらなんやらがあるんですけどね笑)
さて、なぜ今回この記事を書こうと思ったのかというと、大学入試と比べて大学院入試についての情報というのはあまりネット上に溢れていないというのが1つです。(東大や東工大といった大学の院試についてのブログなどは結構ある)実際に研究室の先輩などに話を聞くのもありですが、まぁネットでも見れたほうが便利かなと思ったので僕自身の経験を書いていこうかなと思います。
それと院試というとなんか簡単じゃね?というイメージがあるかと思われます、特に内部生には。先輩たちも「まぁ普通にしてれば大丈夫だよ」なんて言ってきます。僕もそのイメージをずっと持っていていましたが、実際に院試勉強を始めると案外キツかったです笑でもなんだかんだ受かったのでおそらく僕も上で話したような先輩になるのではないかと思われます笑
ちなみに僕は内部生なので、外部から受けようと思っている人には多少参考にならない点もあるかと思います。
2.そもそも何故大学院を受けたのか
まず何故僕が大学院に行こうと思ったのか、それは学生生活が2年伸びるからです笑特に何も考えず学部時代を過ごし、就職活動もしてこなかった僕は大学院に行くしか選択がなかったとも言えますね。ちなみに東北大学の工学部の大学院進学率は確か9割ほどあるため、僕のように特に何も考えず進学する人も少なからずいるとは思います。こんな感じで周りの流れに乗って大学院へ行って、果たして無事卒業できるのか不安もありますがどうにか頑張ります笑
さて、この記事を見ている方というのは理由はともあれ大学院へ合格せねばならない方々だと思いますので早速どんな感じで勉強していたのかを話していきますね。流れとしてはおおまかな勉強のスケジュール→各教科の勉強法、的な感じで行こうかと。
3.勉強のスケジュール
そもそも皆さん気になっているのが院試っていつ頃から勉強始めるの?ってことだと思います。正直これに関しては人によるとしか言えませんが、僕自身は6月くらいから勉強し始めましたね。何故人によるのかというとそれは研究室の忙しさが違うからです。僕の所属する研究室はドホワイトなので4年生の前期は多分大学に週2くらいでしか行っていませんでした笑その分勉強する時間は腐るほどありました。逆に研究室が忙しい人達はもう少し早い時期からコツコツとやった方がいいのかもしれません。最終的に僕は8月になると勉強することが尽きてしまったので勉強期間としては2~3ヶ月くらいあれば十分です。
さて、6月くらいから勉強をし始めた僕ですがまず最初に何をしたかというと過去問研究です。過去問を数年分見れば各教科、どの分野が出るのかというのが大体わかります。知り合いにいきなりマセマなどを使って各教科の全てを網羅しようとしていた人もいますがあまりおすすめしません。出る分野に絞って勉強したほうが効率的です。過去問を使って出題される分野を絞ったら後は後述の参考書などを使って勉強しました。実際に過去問を解き始めたのは7月に入ったくらいからです。
4.各教科の勉強法
数学A
数学Aは微積分、線形代数、常微分方程式、ベクトル解析の4問中3問を選択します。
・微積分
年によって問題の傾向が結構変わるので中々やりにくいです。
・線形代数
固有値と固有ベクトル出して対角化してn乗を求める、みたいにほぼほぼワンパターンで解ける場合が多いです。なので自分は過去問解くくらいしか線形の勉強はしませんでした。
これもほぼほぼパターンが決まっているの点を取りやすいです。
・ベクトル解析
微積分と同様に年によっては結構難しいです。
こんな感じで数学Aは線形と微分方程式は必答、微積分とベクトル解析の簡単なほうを選ぶという選択がおすすめです。
使った参考書はサイエンス社のサイエンスライブラリー数学演習です。(黄色いやつ)
数学B
数学Bはフーリエ級数・変換、ラプラス変換、偏微分方程式の3問中2問選択です。
・フーリエ級数・変換
年によっては結構難しいです。後計算量が中々多いです。フーリエ変換の性質は覚えておきましょう。
ラプラス変換表とラプラス変換の性質を覚えておけば大体解けます。たまに部分分数分解の計算がくそダルですが頑張りましょう。
偏微分方程式は結構パターン化しているため解きやすいです。奇関数に拡張してフーリエ級数展開する際の計算が複雑なこともあるので丁寧に。多分過去問解くだけで大丈夫です。
こんな感じで数学Bは個人的にはラプラス変換と偏微分方程式を選択するのがおすすめですが、まぁ3分野とも解けるようにしておいたほうが無難です。
使った参考書は以下の大学の講義で使ったやつ。
専門科目
専門科目は、機械系は四力+制御から2科目選択します。自分は機械力学と材料力学を選択しました。専門科目の選択については自分が得意な科目を選んどけば大丈夫です。(制御工学と流体力学が簡単というウワサ)
機械力学
基本的に運動方程式を導出して解く、という流れです。色々な問題に触れて運動方程式を導出する訓練をしておきましょう。
材料力学
傾向的にはねじりとたわみの2題で構成されることが多いですが、年によってはねじりの問題がトラスの問題に変わっていたりします。僕の年もいきなりトラスが出てちょっとびっくりしました笑
内部生が使用している教科書にはおそらくねじりの問題があまりのっていないのでそこはほかの参考書を利用して勉強しましょう。
使った参考書は以下の通り。
- 作者: 加藤正名,坂真澄,伊藤耿一,阿部博之,倉茂道夫,進藤裕英
- 出版社/メーカー: 朝倉書店
- 発売日: 1988/06/01
- メディア: 単行本
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英語
英語に関しては当日の試験はなく、TOEICのスコアシートの提出のみです。
僕は3月に受けたもののスコアシートを提出しました。スコアは大体720くらいでした。
特にボーダーなどは定められてはいませんが600あればまぁ十分という話も聞きます。
5.おわりに
大学院入試というのは楽勝かと思いきや案外そうでもありません。内部なんだから受かるでしょう?という状況でのプレッシャーも中々のものです笑もし落ちてしまえばそこから急に就活をするのか、留年して来年就活をするのかなどといった選択にも迫られてしまいます。しかし大学入試を潜り抜けてきた皆さんならきっと大丈夫です!このブログが少しでも皆さんの役に立つことを願っています。